診療放射線部

診療・各部門

診療放射線部

診療放射線部は独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の施設として、高度先進医療に必要な医療機器の導入を推進し、病変の早期発見とサービス改善に役立てています。
2013年-血管撮影装置
2016年-3.0テスラMRI装置
2017年-80列CTと放射線治療装置(高精度放射線治療の開始)
2019年-核医学検査装置など随時更新
2021年には更に同型CT装置の併設を行う。両装置をフルに活用することによって最短の待ち時間にて各診療科に提供できるようになりました。
今後も地域医療に貢献し、皆様から信頼される質の高い医療を目指します。

診療放射線部の紹介

診療放射線部は現在27名(男性23名・女性4名)の診療放射線技師と事務員、看護師、放射線科医師が従事しています。

装置の整備や品質の管理は大変重要で、マンモグラフィ認定技師、医学物理士、放射線治療品質管理士など、各検査のスペシャリストが装置、機器の品質管理を行い高画質はもとより、被ばくが少なく安全で安定した画像が提供できるように努力しています。

診療放射線部の心得

診療放射線部は、皆様に「安心な検査」を受けていただけることを目指します。

  • 丁寧な検査及び親切な対応
  • 機器の保守および品質管理の徹底
  • 医療法など、各種法令の遵守に基づく検査環境の安全確保
  • 最新技術への取り組みと被ばく線量の低減
  • 地域の医療施設からの依頼への迅速な対応

診療放射線部スタッフの認定資格

診療放射線部スタッフの認定資格
医学物理士 第一種放射線取扱主任者
放射線治療専門放射線技師 核医学専門技師
放射線治療品質管理士 第一種作業環境測定士
X線CT撮影認定技師 肺がんCT検診認定技師
胃がん検診専門技師 胃がんX線検診読影部門資格認定
マンモグラフィ認定技師 救急撮影認定技師
医療情報技師 放射線機器管理士
情報処理技術者
(初級システムアドミニストレータ)
放射線管理士
医用画像情報専門技師  

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一般撮影

エックス線撮影は、胸部、腹部、全身の骨が検査の対象となります。当センターではほとんどの撮影においてフラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector=FPD)システムを使用し、検査のデジタル化と効率化を行っています。FPDシステムにより数秒で画像を得ることができ、低線量な撮影も可能となりました。

私たちはこれからも、被検者、従事者の被ばくを低減し、高画質の一歩上の画像を目指しています。

フラットパネルの写真

骨塩定量検査

「いつの間にか骨折」や大腿骨骨折など、骨粗しょう症や代謝性骨疾患の診断に骨塩定量検査は役立ちます。骨に含まれるカルシウムなどのミネラル成分の量を測定し、数値化(グラフ化)することで骨塩量の減少を早期に発見し、骨折予防など適切な治療を行うことが可能になります。

測定は主に腰椎、大腿骨頸部で、ベッドに仰向けになるだけで行えます。この検査は極めて少ないエックス線を使用しており、1つの部位の測定時間はおよそ1~2分と短く、身体に負担の少ない検査です。検査データは保存され、定期的に検査を受けることで過去データとの比較や年齢別の平均値(日本人データ)との比較ができます。

骨塩定量検査

マンモグラフィ装置

マンモグラフィとは、乳房専用のエックス線撮影のことです。撮影時に乳房を圧迫し少々痛みを伴います。乳房の奥にあるぼんやりとしたしこりや、乳がんの初期状態の1つである石灰化を写しだすことができます。

当センターではフラットパネルディテクタ(FPD)という高感度・高画質・高鮮鋭の画像システムを採用しています。また、女性のマンモグラフィ撮影認定放射線技師が検査を担当します。

「安心して検査を受けられる!」そのような環境を提供しています。

マンモグラフィ装置
マンモグラフィの画像

CT

当センターのマルチディテクタCT(MDCT)は短時間(5秒~20秒程度)の静止や呼吸停止で、広範囲の画像を取得することが可能です。

CT装置の写真
CTの3D画像

また、一度の撮影データから任意の断面や3D画像も観察することが可能となります。これらの技術を駆使して体の細かい内部構造や小さな病変も描出し、より確実な診断へ導いています。

頸椎・足関節・足関節(腱)・胸部MPR画像

また、造影剤(血管や臓器を明瞭に画像化する薬剤)を用いることで頭部血管や冠動脈などの血管3D画像の作成も行っています。

大動脈、脳血管、冠動脈の3D画像

専任のCT撮影認定技師が検査内容にあった撮影条件の最適化を行い、被ばく線量の低減に努めています。

被ばく低減機能

CT検査において問題とされていた金属による悪影響(アーチファクト)についても、当センターでは最新ソフトウェアを用いることで、画像の視認性は大幅に向上しています。

アーチファクト低減機能
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MRI

最新の3.0TMRI装置を導入し、更なる高画質撮像を行うことが可能になりました。MRI検査は被ばくが無く、造影剤を用いなくても血管の描出が可能であり、小児の方や繰り返し定期的な検査を必要とするご高齢の方などに適しています。また、従来に比べてトンネル空間が拡がり、明るい検査環境を提供しています。静音技術も搭載され、幼少期の方でも安心してご利用いただけます。

通勤通学帰りに便利な17時以降の検査ご予約も積極的に承っておりますのでご相談下さい。

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血管撮影

血管造影検査は脚(あし)のつけねや手首などからカテーテルと呼ばれる細い管を挿入して、造影剤(血管を写し出すための薬剤)を注入し血管を写し出す検査です。当センターの装置は、微細な血管病変の診断を可能にしたフラットパネルディテクタ(FPD)型エックス線検出器が搭載され、様々なデバイス(細いステントや小さなコイル)を使用した最新の血管内治療にも対応しています。

各専門分野の検査や治療】

(頭部)
血栓回収術…血栓を回収し閉塞血管再開通をさせる
血栓溶解術…血栓溶解剤を注入して血栓を溶かす
動脈瘤コイル塞栓術…動脈瘤を金属のコイルなどで塞ぐ

(頚部)
ステント留置術…血管を金属で拡張する

(心臓)
血管形成術…血管の細くなった部分を風船やステントで拡張する
アブレーション…不整脈の原因である心臓の異常伝導路を焼き切る
ペースメーカ挿入

(腹部)
腫瘍塞栓術…腫瘍の栄養血管に薬剤注入および血管の塞栓をする
下肢…下肢血管の細くなった部分を風船やステントで拡張する

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心臓の冠動脈狭窄に対する血管形成術(ステント留置術)

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急性脳梗塞に対する血栓回収術

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放射線治療

悪性腫瘍による死亡率は年々増加の一途をたどり、高齢化社会が進む中、患者さんの生活の「質」を保ちつつ、いかに悪性腫瘍を制圧していくかが『がん診療』の大きな課題と言えます。精度の高い治療計画を行うことにより、対象臓器の機能や形態を温存することも可能になります。

放射線治療は手術療法や化学療法と共にがん治療の3本柱を構成しています。これからの高齢化社会においての「生活の質=QOL」の維持など、放射線治療は有効ながん治療の1つとして重要な役割を担っています。

当センターでは治療精度の維持と向上のため、放射線治療専門技師、放射線治療品質管理士、医学物理士を取得したスタッフが携わっています。

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核医学検査

核医学検査とは放射性医薬品という微量のガンマ線を放出する薬を注射します。薬が目的の臓器に集まったところで撮影を行い、各臓器の機能や血流状態を調べます。臓器の形や大きさはCT検査やMRI検査でも分かりますが、核医学検査では放射性医薬品が集まる早さ、部位、集まった量などを測定することで機能診断も行えます。また、専任の核医学専門技師が在籍し、検査を担当しております。

【検査の種類】
主に脳血流シンチグラフィ、心筋血流シンチグラフィ(脳、心臓の血流循環状態)や骨シンチグラフィ(骨転移病変への集積)などがあります。

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