病理診断科

診療・各部門

■当科の特色

病理検査室では、患者さんから採取された臓器や組織から顕微鏡標本を作製し、これに基づき癌などの悪性腫瘍、感染症などの炎症性疾患などの病気の診断を行っています。本院の病理検査室では、病理診断を行う病理医4名(常勤1名と非常勤3名)、診断に必要な標本を作製する臨床検査技師6名(うち 細胞検査士3名)で業務を行っています。病理検査は大きく分けて「病理組織検査」、「細胞診検査」、「病理解剖」があります。

病理組織学的検査

臨床検査技師は内視鏡検査や手術により採取された組織材料を薄く切り、試薬で染色し、組織標本を作製します。その標本を病理医が顕微鏡で観察し、良性・悪性の鑑別・診断名の決定、病気の本体や病変の広がり、治療効果や予後の判定など形態的な診断を行います。必要に応じて、特殊染色や免疫染色を行い診断に役立てます。

【術中迅速診断】

手術中に良性・悪性の鑑別や摘出範囲を決めるなどの判断が必要な時、手術中に組織の一部をとって至急で病理検査をすることがあります。採取された組織を急速に凍結させることにより短時間で標本を作製し、診断を行うことが出来ます。

細胞診検査

尿・子宮頚部・子宮内膜・喀痰・胸水・腹水の中にある細胞や、乳腺・甲状腺などの組織から得られた細胞をスライドガラスに塗り、染色をして標本を作製します。その標本を顕微鏡で観察し、癌細胞の有無や病原性微生物などを臨床検査技師と病理医が共同して細胞レベルで診断します。この検査は比較的簡便に行うことができ、経過観察や定期健診に広く利用されます。

病理解剖

御不幸にも患者さんがお亡くなりになられ、御遺族の同意と承諾を得られた場合に限り、行わせていただいております。患者さんの診断結果の確認、治療効果、最終的な死因などの究明のために行われ、医学の発展に貢献することが期待されます。

■当科の診療実績

2022年病理組織診断に関する統計
(2,470件)
依頼方法別 材料別
至急(迅速) 108(23) 生検・EMR(ポリペク) 1,807
普通 2,362 手術・摘出 663
合計 2,470 合計 2,470
2022年細胞診断に関する統計
(4,310件)
件数
婦人科(頸部を除く) 552
婦人科頸部 2,523
呼吸器 9
消化器 39
泌尿器 1,054
乳腺 41
甲状腺 29
体腔液 62
リンパ節 7
その他 24
合計 4,310

■当科の診療担当医

部長

鳥井 郁子
Ikuko Torii

【専門・認定等】

  • 医学博士
  • 日本病理学会認定病理専門医/指導医
  • 日本臨床細胞学会細胞診専門医/指導医
  • 日本がん治療認定医機構暫定教育医

医員(非常勤)

桑原 宏子
Hiroko Kuwabara

【専門・認定等】

  • 医学博士
  • 日本病理学会認定病理専門医
  • 日本臨床細胞学会細胞診専門医

医員(非常勤)

岡田 文美
Fumi Okada