嚥下調整食

診療・各部門

「嚥下調整食」の取り組み

我が国は、超高齢社会を迎え2025年には65歳以上人口が30%、75歳以上人口が18%になると推測されます。高齢者の身体機能は個人差が大きく、加齢により嚥下機能が低下し障害が生じます。また、嚥下機能障害には、脳血管障害や変性神経疾患、神経筋疾患など多くの病態による嚥下機能障害もあります。病院、施設、在宅において栄養管理は必須であり、低栄養、窒息、誤嚥性肺炎を防ぐためには、嚥下状態に合わせた食事(嚥下調整食)の提供が重要になります。
現在、嚥下調整食は病院や施設によって名称や段階が異なっている状況です。北河内地域において、嚥下調整食の名称・段階の統一が望まれるところですが、各病院や施設により個々の院内規約が存在するためただちに内容を統一することは難しいのが実状です。
今回、北河内保健所館内病院栄養士会(枚方市・寝屋川市・四條畷市・大東市・交野市)では「学会分類2013」をベースとして施設毎による嚥下食の名称や段階の確認を行い「規約名称一覧表」にまとめ「地域嚥下調整食冊子」を作成しました。現在は、100施設(49病院、61施設)が掲載されています。本冊子が少しでも地域の病院をはじめ施設、在宅医療のお役にたてれば幸甚です。
今後は、地域の皆様と手を携えながら「嚥下調整食」が地域に根付き、病院・施設・在宅どこにいても安心して食べられる地域を目指し取り組みたいと考えています。何卒、ご指導いただきますようお願い致します。

副栄養管理室長   東 由里

>>>嚥下調整食(北河内保健所管内病院栄養士会 嚥下研究会)