リンパ浮腫外来
リンパ浮腫とは
リンパ液(タンパク質を多く含む液)の流れが滞り、手や足がむくんでいる状態を言います。原因としては、リンパ節郭清をがんの手術で、リンパ管が閉塞したものや、放射線治療後に起こりやすくなります。(続発性)
また、生まれつきリンパ管の形成不全によるものや静脈の機能が低下することで起こることもあります。(原発性)
リンパ浮腫外来の目的
- リンパ浮腫の予防と早期発見
- リンパ浮腫の改善と合併症予防
- 精神的サポート
リンパ浮腫外来対象疾患(続発性)
乳がん・子宮がん・前立腺がん・大腸がんなどで、リンパ節郭清を伴う手術を受けられた方。放射線治療を受けられた方など、主治医がリンパ浮腫外来の受診が必要と判断された方。リンパ浮腫の症状
手術後すぐに発症する方もいれば、10年以上たって発症する方もいます。- なんとなく腕や足がだるい
- 手や足のしわが少なくなった
- むくんでいるところを押すと痕が残る など
注:むくんでいる手・足に急な赤み・熱感・発熱の場合は蜂窩織炎(ほうかしきえん)の疑いがあるので、すぐに皮膚科を受診してください。
リンパ浮腫治療(複合的理療)について
- 用手的リンパドレナージ:貯留したリンパ液を適切な方向に誘導してむくみを軽減し、皮膚の状態を改善させます。
- 圧迫療法:弾性包帯・弾性着衣を装着しリンパ液の再貯留を防ぎます。
- 圧迫下での運動療法:圧迫下の運動療法で筋ポンプ作用が増強しリンパ液灌流を促進します。
- スキンケア:皮膚の保湿、清潔、保護。
- 患肢の挙上:就寝などの際、患肢を心臓より高い位置(10~15センチ程度)挙上すると体幹へリンパ排液しやすい。
- 日常生活指導:患肢で荷物を持たない。日焼けに注意するなど。
外来受診の流れや費用について 【完全予約制】
①リンパ浮腫外来
月曜日:緩和ケア科医師による診察及び検査(保険治療)- 当院を受診されている方は、受診科の主治医にご相談頂き主治医からの予約。
- 他院の方は、主治医にご相談頂き当院 地域連携室に診療情報提供書のFAXにて予約。
②リンパ浮腫ケア外来
木曜日:担当者による複合的治療(自費診療)注:必ず①リンパ浮腫外来を受診して頂き、診断されてから②リンパ浮腫ケア外来の受診です。
<② リンパ浮腫ケア外来の自費診療の内訳>
費用 | 内容 | |
上肢 | 3,300円 | 複合的治療 |
下肢 | 6,600円 | |
包帯法・弾性着衣 | 材料費実費 |
リンパ浮腫外来・リンパ浮腫ケア外来の流れ

